AgilePBL祭り2023に参加してきました!

はじめに

こんにちは。Webアプリケーション開発課の相生ゆら(@Little_Rubyist)と新井としののめです。3月20日に名古屋で開催されたAgilePBL祭り2023にスポンサーとして参加してきました。ちなみに、この記事はモブブロギングによって執筆しています。

AgilePBL祭り2023とは?

昨今、大学におけるPBL(Project Based Learning)型教育でのアジャイル開発の実践事例が増えてきました。各大学のこれまでの成果とその高い教育効果を紹介し、学生社会人を問わずプロジェクト実践者の相互学習と交流を目的としたイベントを開催します。

Agile PBL祭り

Agile PBL祭り 2023 - Nagoya | ConfEngine - Conference Platform

公式のサイトにもあるように大学のカリキュラムなどで実践したプロダクトなどを通じてアジャイルについて学んだことを発表するイベントです。今回のイベントでは学生と社会人がちょうど半分くらいの割合で参加しているようでした。

セッションの紹介

今回執筆している3人が印象に残ったセッションをいくつか紹介します。

函館補完計画 : 序 〜助走付きスクラムを導入した話〜

confengine.com

ARグラスを使って散歩をゲームに昇華させるプロダクトをスクラムで開発したという発表です。道に落ちているアイテムを集めてポイントを稼いでいくというシンプルなルールですが、あまり通らない道だとポイントが多いアイテムが配置されている等の工夫がされていて、発展の余地が多くあると感じられるプロダクトでした。

メンバーに経験者がいない問題の解決としてスクラムを段階的に導入して、まずはアジャイル的な動き方に馴染むところから始めており、取っ掛かりの発想としてすごく良かったです。研修のような場でも同じように手法の分解をした上で、その手法について知識をインプットしていけば楽しく学べるかもしれないと知見を得られました。

発表の後にデモブースで体験させてもらいながらお話を聞かせてもらったのですが、未経験の手法をそのまま導入したり上手くいかなかった際に諦めてしまうのではなく、試行錯誤しながら自分たちに馴染むような形に落とし込めているのがとても素晴らしかったです。

By 相生ゆら

筑波大生のための匿名掲示板「A+つくば」をアジャイル開発し、現在も運用している話

speakerdeck.com

A+つくばというプロダクトを大学の授業で開発し、授業が終了した後も開発し続けているという発表でした。A+つくばというプロダクトは、筑波大生のための匿名掲示板で、現在も運用され筑波大生なら利用できるそうです。

具体的な発表内容は上記のスライドに譲りますが、参加した自分が発表を通して良いと思ったこと、学んだことは次のような点でした。

プロダクトオーナーのプロダクトに対するモチベーションの高さ

プロダクトオーナー自身がプロダクトでやりたいことを明確にし、そのモチベーションをチーム全体に伝搬することができていました。その結果、チーム全体のモチベーションも高まり、プロダクトの開発を授業終了後も継続するほどになっていました。

課題を洗い出してweb上で公開したり、イベント中もデモブースで相談をしたりと今後も長く開発や運用を続けていくために主体的に行動している点は素晴らしいと思いました。

エンジニアリングにとらわれず、プロダクトに合わせて価値を高めていけてる

掲示板というプロダクトは投稿するユーザの数が重要ということを明らかにし、その解決のためのアプローチとして新しい機能の追加等ではなく、SNSを利用するなどプロダクトを超えた手法で取り組んでいる点も素晴らしいと思いました。

筑波大生がユーザということを考えれば、筑波大生の多いSNSや、大学の情報に興味がある新入生をターゲットとして目に入る場所でマーケティングするのは効果が高そうです。

我々は開発者なので、プロダクトの具体的な機能改善で価値を高めるというアクションが先に来てしまうことが多いですが、価値の向上のために高い視座でアクションを模索しているのが素晴らしいと思いました。

 

発表後のデモブースでは、運用や費用の悩み、自分たちの初期の開発レベルを意識し、枯れた技術で早く価値を届けたという話を聞けことは開発者として楽しかったです。

全体として、チームとしてアジャイルやスクラムの理解と実践が高いレベルで実現できていてると感じられ、取り組む姿勢などから良い刺激を受けることができました。

By 新井

enPiT修了生の日常の仮説検証〜研修・業務でチャットを活用したら信頼と繋がりを得た話〜

confengine.com

このセッションは2020年度enPiTを修了し、2021年度enPiTのメンターを務めたかつやさんによる発表でした。

リモートワーク環境下でのテキストチャットによるコミュニケーションには、質問チャンネルがあるけど堅苦しくて質問しづらいなどの課題があります。enPiTでのプロダクト開発を通じて学んだ課題設定、仮説検証の流れを活かしてそのコミュニケーションの課題を解決していこうとしたそうです。

具体的には実況チャンネルを作って気軽に投稿する、すぐに解決できそうな疑問点をあえて投稿する、ポジティブな発言だけではなくネガティブな発言もするなど。それらを実行した結果、次第にチャンネルを活用する人数が増えてきたとのことでした。

私自身も前職でSlackを導入した際にメンバー間のコミュニケーションを活発にして心理的安全性を高くしていこうと思いtimesを作ってみたり、雑談チャンネルを作って積極的に投稿するなど、かつやさんと似たような行動を起こしたことがあります。ですが、最終的にはあまり結果は出ず、私自身の心が折れてしまうという結果になってしまいました。

かつやさんの発表を聞いて課題設定と仮説検証の重要性を実感したので、今後似たようなことが起こった際にはぜひ参考にしていこうと思いました。

By しののめ

まとめ

初めてスポンサーとしてイベントに参加しましたが、とても楽しめましたし、何より学びになることがたくさんありました。

弊社でもアジャイル開発を行っていますが、イベントに参加して学んだことを積極的に反映していこうと思います。

またこのようなイベントがあったら参加していけたらいいなと思います。

最後に

ブックウォーカーではアジャイルやスクラムによる開発に興味のあるエンジニアを積極的に募集しています。興味がありましたらぜひ、ブックウォーカーの採用情報ページからご応募ください。