AWS Dev Dayに参加してきました

こんにちは.
メディアサービス開発部の しののめ(佐々木) です.
Ruby on Rails,Kotlin/Ktorによるバックエンド開発と,AWSによるサービスインフラの設計構築を中心とした業務を担当しております.

6月22,23日にベルサール渋谷ガーデンにて開催されたAWS DevDayへ参加してきました.
久しぶりのリアル開催ということもあって色々学ぶことがありましたので,参加の報告を兼ねた感想の記事になります.

AWS Dev Dayとは

AWSの国内カンファレンスですと4月に開催されてたAWS Summit Tokyoもありますが,あちらは対象者が幅広くセッション自体も技術にフォーカスというよりは幅広い事例紹介がメインです.
今回参加しましたAWS Dev Dayはテクニカルセッション,ユースケース,ライブコーディング,ライブデモなど技術にフォーカスしたAWS開発者によるAWS開発者のためのAWSテクニカルカンファレンスになります.

今回は4年ぶりの現地開催で募集セッション(Call for Proposals)も過去最多の応募があったとのことから開催前から盛り上がっており参加が楽しみでした.

面白かったセッション

Day1,Day2と両日参加して様々なセッションを見てきました.
どれも面白く学びのあるセッションばかりでしたが,その中からいくつか個人的に面白かったものを紹介します.

『質とスピード』特別編 〜 現代のソフトウェア開発にキャッチアップしていくヒント〜

speakerdeck.com

和田卓人さんによる「品質とスピードは交換可能」なのだろうかという仮説についてのセッション.
様々なところでお話されている有名セッションではありますが私自身は初めてちゃんと聞くことができました.

開発現場でよく直面する「与えられた時間に対して,やるべきことが多すぎる場合はどうすべきか」という問に対して取られがちなのが「品質を犠牲にする」こと.
ここで言う「品質」とは保守性などの「内部品質」のことで,内部品質を犠牲にしてしまうと理解容易性,変更容易性やテスト容易性などが下がり結果として1つ1つの作業に余計な時間がかかってしまいスピードが落ちてしまうため「品質を犠牲にしても結果としてはスピードが上がらない」こととなります.

私自身の経験を思い返してみると確かに時間が無いからといってテストを後回しにしたりコードを雑に書いたりして結果としてあとからツケが回ってくるということがあったなと思います.
結果としてスピード上がらないのであれば現在担当しているプロジェクトでは内部品質を犠牲にせずちゃんとやっていこうと改めて思ったセッションでした.

Amazon ECS デプロイツール ecspresso 開発 5 年の歩み

speakerdeck.com

弊部署でも複数のプロジェクトでECSのデプロイツールとして採用されているecspressoについてのセッション.
開発のきっかけから最新機能への追従についてまで話されていて非常になるほどなとなったのですが,特にコロナ禍で外に飲みに行くことができなくなり家で飲みながら開発することで開発スピードが上がったというエピソードはクスリと笑ってしまいました.

また,「弱小OSSでは学習ハードルが高いと使われない,だからecspresso initで既存クラスタから設定サービスを作れるようにした」ところは非常に納得感がありました.
仕事上様々なOSSを利用したり利用検討していますと,やはりREADMEに記載されてある利用方法が複雑であるとその時点で「めんどくさいな」とモチベ下がりがちです.
ecspresso initありがとう.

スライド内に利用企業として弊社の名前を記載いただきました

第一回 似てるサービス使い分け大会

speakerdeck.com

AWSのサービスは種類が非常に多いため似たようなことができるサービスが複数あり,どのサービスを使ったらよいのか悩みがちです.
そんな悩みに対して具体例を示しながらどのサービスを選択したら良いのかを示してくれる素敵なセッションでした.

現在担当しているプロジェクトでもECSへパラメータやシークレットを渡しているのですが,その際にParameter StoreとSecret Managerのどちらを利用したらいいのか悩むことがありました.
ユースケースとしてパラメータのローテーションは必要がなかったためParameter Storeを利用することにしたのですが,このセッションを見て私達の判断は問題がなかったのだと納得することができました.

まとめ

この記事ではAWS Dev Dayに参加してみた感想について記載しました.

久しぶりの現地開催と言うことで参加者だけではなく登壇者の方からも熱の感じられるカンファレンスでした.
私自身が面白そうと思ったセッションに参加してきましたのですぐに現在のプロジェクトに反映できるということは少ないかもしれませんが,それでも色々な収穫があったなと思います.
後日録画も配信されるとのことでしたので,社内で視聴会を行って知識のキャッチアップをすすめていこうと思っています.

最後に,ブックウォーカーでは物理・電子・Web連載問わず漫画や本が好き,あるいはAWSを利用したサービスインフラ開発に興味を持っているWebアプリケーションエンジニア,インフラエンジニアを募集しています. ブックウォーカーではサービスインフラとしてAWSを大いに利用しており,このように最新の情報を常に仕入れるようにしています. 既存インフラに活用できそうな新サービスや新規機能が出てきた場合には積極的に試すことのできる体制が整っております. 興味がありましたらぜひ下記採用情報ページより,まずはカジュアル面談のご応募お待ちしております.

www.bookwalker.co.jp