【裏話】「マキとマミとブックウォーカーと」が生まれるまで。(制作ver.)

はじめまして。デザイナーの辻です。

BOOK☆WALKER(以下BW)ストアの主にグラフィックデザインを担当してます。

2021年12月に完結した採用サイト向けオリジナル漫画「マキとマミとブックウォーカーと(以下マキマミ)」は読んでいただけましたか?今回は1年に及んだマキマミプロジェクトをデザイナー目線で綴っていきたいと思います。是非、プロジェクト発足までが書かれた超現場主義な弊社代表の記事と併せてご覧ください。

 

制作にあたって

作品の公開媒体になった特設ページは、依頼当時

  • 公開時期が決まっている
  • 規模感が未定
  • 定期的な更新が入る

などの理由でコンテンツの増減に影響されない極力シンプルな設計にしました。既存作品とのコラボですが、当作品はブックウォーカー完全監修なので原作ロゴを元に作成したスピンオフロゴや写植(台詞の文字打ち込み)も制作担当しています。

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特設ビジュアルと写植済み原稿

私が日々のデザイン制作で特に気をつけていることは以下の二つです。

  • パブリックイメージとの乖離をなくす
  • 視覚的なフックを入れる

フックは「作品の社会的・文化的な背景」「特徴的なモチーフ」「作品から派生した小ネタ」など沢山ありますが、作品のバックボーンを理解していないと効果的に入れることが難しいです。

未読の作品であれば、可能な限り情報収集をして(もしくは読んで)から、制作に取りかかります。※BWは出版業ではない為、通常の制作フェーズでゲラ読みなどがありません。

とにかくスピードが求められた制作で、作品のインプットが不十分なまま「原作書籍のビジュアルイメージ」に合わせて進めました。

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サムネイルに使うコマを考えるのが密かな楽しみでした

ただ今回は、冒頭でお話しした通りBW完全監修。

毎更新、町田先生から届くネームの赤入れから立ち会うことができました。蓋を開けてみれば、町田先生の作品に対する「誰も気がつかないような言い回しのこだわり、画面の見せ方」や、代表・広報チームの「作品を通して伝えたいこと」をリアルタイムで知ることができる貴重な機会になっていました。

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デスクに置かれた「アンジェリーク(©️コーエーテクモゲームス)」のぬいぐるみ
過去、町田先生がPRを担当されたゲームタイトルのキャラクターです

 

連載終了・「マキとマミとブックウォーカーと」電子書籍化

マキマミは約1年web連載を経て、昨年の12月で完結しました。

その集大成として2月25日より電子書籍版が無料配信されています。

bookwalker.jp

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マキさんにはPCを、マミちゃんには単行本1巻を持ってもらいました

電子書籍版の表紙を制作をする際に、町田先生に表紙イラストを描き下ろして頂いたのですが、同年にリニューアルされたコーポレートサイトのインターフェースや本のモチーフもガツンと盛り込んでいただきました。それに加え1年分のインプットもあり、制作開始時あんなに悩んだデザインもすんなり進みました。あとがきまでしっかりと読んで自分なりに解釈した「マキとマミとブックウォーカー」が辿った軌跡が伝われば嬉しいです。

 

さいごに

1年もマキさんマミちゃんと過ごしたことに驚きましたが、私自身が「好きなことは仕事にしないほうがいい」という風潮が強く残っていた世代で、BWに入社をしたときにカルチャーショックを受けたことを思い出させてくれました。

電子書籍化にあたり作画の加筆修正も入っているので、チェックしてくださいね。

「好きなことを仕事にしてみませんか?」

採用サイトからのご応募お待ちしております。