ターゲットや目的を定めるUXデザイン

こんにちは!デザイナーの荒木です。

LT紹介・第4弾は「UXデザイン」について、私が発表したLTを紹介します!

その前にまず「LTって何?」という方は、ぜひ下記の記事も合わせてご覧ください。

目次:

UXデザインとは?

UXは「ユーザーエクスペリエンス」の略で、製品やシステム・サービスなどの利用を通じてユーザーが得る体験を表す言葉です。

  • どのようなきっかけでサービスを認知し、何を期待するのか
  • サービスを通してどういった感情になるのか
  • サービスを使い終わった後、どのような印象が残るのか

など、サービスの使用中はもちろん、その前後の体験も含めてUXと呼んでいます。

その一連の体験をデザインする、つまり「サービスを通じたユーザーの顧客体験の全てをより良くするために設計を行うこと」がUXデザインです。

どうやって考える?「ちょっと変わったマンガ賞」

私は今までグラフィックデザイン・UIデザインをブックウォーカーで主に担当していたのですが、2022年4月からは新米UXデザイナーとして仕事をしています。

今回ご紹介するLTは、私がUXデザイナーとして初めて関わった案件での学びをまとめて、社内に発表したものです。

案件の具体的な名前などはお伝えできないのですが、「どのような案件だったのか」「UXデザイナーとしてどのようなことをしたか」を、このブログでもなるべく詳しくお伝えできればと思います。

この案件は、弊社で担当している「ニコニコ漫画」というサービスを通して、とあるマンガ編集部から下記のような依頼がきたことがきっかけでした。

「ありきたりなマンガ賞ではなく、今までにない、ちょっと変わった企画をやりたい!ニコニコ漫画ならできそうだよね!」

今までにない&ちょっと変わったマンガ賞…って何だ!?どうやって考えるんだ!?となり、社内で色々と話した結果「どういう人をターゲットにするか想像できれば考えやすいのでは?」「あ、じゃあ私、最近UXデザイン学び始めたのでやりますね」という流れで私がUX全般を担当することになりました。

新米UXデザイナーの学び2つ

初めてUXデザイナーとして企画全体に携わる上で、個人的に最も学びとなったのは大きく2つあります。1つは「ステークホルダーへのヒアリング&認識すり合わせの大切さ」そしてもう1つは「ペルソナ作成による効果・メリット」です。

「ステークホルダーへのヒアリング&認識すり合わせの大切さ」「ペルソナ作成による効果・メリット」

この2つ以外にも「他社のマンガ賞の調査」や「普段マンガを描いている社員へのインタビュー」「ジャーニーマップ」など様々な調査・フレームワークを実施したのですが、この2つは特に企画の土台となるものだと個人的に感じたため、詳しく紹介しようと思います。

①ステークホルダーへのヒアリング&認識すり合わせの大切さ

ニコニコ漫画では、マンガの閲覧ページにコメントを追加し、読者全員で盛り上がれる機能があります。その機能に魅力を感じていただき、編集部の方からは「ニコニコ漫画のコメント機能を活用できないか」という要望・相談を当初いただいていました。

しかし、社内では「要望通りコメント機能を使うだけで本当に良いのか?」「なぜコメント機能なのか?」という疑問が出ていました。それもそのはず、コメント機能は「手法の1つ」でしかなく、企画のゴール・目的が何も見えていない状態では「コメント機能で何を達成できるのか?」が誰も分からない状態だったのです。

そこで、まずは編集部&ニコニコ漫画のディレクターへのヒアリング、そしてディレクター・エンジニアと一緒にブレストを実施し、「この企画の真の目的は何か」を明文化していきました。

これにより、ステークホルダー全員で「目指すべきゴール」を一緒にイメージすることができ、結果的に「コメント機能ではなくもっと別の良い方法があるのでは」という議論・提案ができるようになっていきました。

ステークホルダーへのヒアリング&認識すり合わせの大切さ

あ、ちなみにこの資料に写っている黄色くて丸っこい子はニコニコ漫画のキャラクター「丸バナナ」です。ディレクターの代わりとして資料に登場してもらっています。

この子のLINEスタンプも販売していますので、もしよろしければ覗いてみてください(笑)

②ペルソナ作成による効果・メリット

「企画の真の目的」を定めたことで「この目的を達成するためにはどんな人をターゲットにすべきか?」も考えられるようになりました。

「ちょっと変わったマンガ賞」の内容を考えようにも「実際にどんなクリエイターが魅力を感じ、応募してくれるマンガ賞なのか」がイメージできないと、今までのマンガ賞と似たような企画内容になってしまいます。

ここでも、主に編集部・ディレクターへのヒアリングや社内ブレストを実施し、ペルソナと呼ばれる「企画のターゲットユーザーを具体的な人物像として描写したもの」を作成しました。

特に企画の軸として活用していたのが、ペルソナが「魅力的に感じること」と「苦痛に感じること」の2つです。この観点をベースに、応募方法・訴求方法などを考えていきました。

ペルソナの「魅力的に感じること」と「苦痛に感じること」

最後に

UXデザインの進め方、いかがだったでしょうか?

【ヒアリング&認識すり合わせ】を入念にしたことでステークホルダー全員が同じ目的に向かって検討・作業をスムーズに進めることができ、そして【ペルソナ作成】によって「こんな企画だったら嬉しいよね」と参加者の気持ちになって企画内容を考えることができました。

結果、ニコニコ漫画で過去に実施した漫画賞よりも多くの参加者が集まり、無事成功でこの企画を終えることができました。

私個人としては上手く進められないことや周りに色々と迷惑をかけてしまったこともありましたが、UXデザイナーになりたての段階でこの企画に携われたことは、学びが多く、とても幸運だったなと感じています。

ブックウォーカーでは「どんなデザイナーになるか」をよく上司とすり合わせし、私のようにデザインの専門分野を変更し、業務を通して学びながらキャリアチェンジ・キャリアアップすることが可能です。

UXデザイナーとして仕事に携わるようになってから約半年、まだまだ未熟な部分が山ほどある私ですが、今もなんとかUXデザイナーとしてお仕事させていただいています。

もし私と同じように「ブックウォーカーでデザイナーとして働いてみたい」と感じてくださった方は、ぜひ弊社の採用サイトを覗いてみてください。ご応募をお待ちしております!