共通認識の作り方 -デザインレギュレーション-

こんにちは。UIデザイングループのKです。
以前ブログを書いたのがまだ三寒四温が続いていた冬の日だったので、もう夏だということに驚きです。

今回は前回に続いて立場や専門を超えてチームの共通認識を作っていく取り組みについてご紹介させていただきます。

 

はじめに

とあるプロダクトを新規に作成、もしくは改修することになりました。

「商品情報はたくさん並んでいるべきだ」
「お得な情報は見逃さないようサイズを大きく載せよう」
「他でも流用できる構造にしたい」

立場によって叶えたい要望は様々ありますが、その中でもデザイン上必要最低限守らなければならないお約束ごとというものがあります。

「なぜここは余白を設けなければならないのか」
「私たちが担保しなければならないのは何か?情報量か?見やすさか?」
「どの範囲までなら許容できて、どこからがNG

か」

このラインをプロダクトに関わるチーム全員が理解しなければなりません。

オンライン会議でプロダクトについて議論する人のイメージ

オンライン会議でプロダクトについて議論する人のイメージ

そのため、今回私たちは簡易ではありますが、プロダクトを作る上で守らなければならないデザイン上のお約束ごとをまとめたデザインレギュレーションを制定することにしました。

 

内容について

一般的にデザインガイドやスタイルガイドと呼ばれるものは企業やプロダクトによって様々なパターンがあり、一概にこれが正解だと言われるものは無いかもしれませんが、私が所属するチームでは「デザイナー、コーダー、事業者がデザインを決める上で判断基準にするもの」として簡易なルールをまとめる形をとっています。

私たちデザイナーはUIデザインやガイドラインを作成する上でHuman Interface GuidelinesMaterial Design Guidelinesなどを参考にすることが多々あると思います。

内容は膨大であり、随時アップデートがされるものを職能の異なるメンバー全員が常に把握することは困難です。

そのため、今回作成したレギュレーションはどの立場のメンバーが見ても一眼で分かるようにプロダクトに直接関わる部分に絞り、具体例を用いて説明する形を取っています。

レギュレーションサンプル1

レギュレーションサンプル2

まとめ

なぜこういったUIにしたのか?なぜこうしてはいけないのか?理由を言語化することはプロダクト制作におけるコミュニケーションにおいてとても重要です。
プロダクトを作り上げていく上でデザイン面での判断に迷った時、専門分野が異なることでデザインのレビューをし辛く感じた時などに立ち返る判断軸や根拠、コミュニケーションツールの一つとしてこのレギュレーションが役立っています。

職能を超えて全員が共通のルールを理解し、そのルールを随時アップデートしていくことでより洗練された良いプロダクトが出来上がります。

UIデザイン制作そのものだけではなく、こういった共通認識作りの手法もプロダクトを作っていく上で役に立てば幸いです。